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まずはテーブルの中央にボードを広げましょう。話はそれからです。

ボードゲームの英文ルールを手っ取り早く抄訳する一例

※この記事は、ボードゲームに関わるエトセトラ Advent Calendar 2022:6日目の記事として書かれたものです。

adventar.org

yskと申します。お世話になります。

楽しく皆さんの記事を読ませて頂いている『ボードゲームに関わるエトセトラ Advent Calendar 2022』なのですが、どういう訳か、6日目だけいつまでもたっても空いたままで、毎日気になって仕方がありません。

「そう思うなら、あんたが何か書きなさいよ」という話なので、後発でお目汚しですが、空きを埋めさせて頂きたいと思います。

以下、エンジニアっぽい単語が色々と出てきますが、当方は門外漢で、正直あまり詳しくありません。なので、分かっている方からすれば突っ込みどころ満載な内容だと思います。ただ逆に言えば、素人の私のような人間でも実施可能なレベルの話だという事です。なお、以降はWindowsの環境下という前提にて進めます。

前書き

ボードゲームを輸入したけれど公開されている和訳ルールが見つからない、となると、取り敢えず自分用に抄訳を作る事になります。PDFでテキストを部分的に選択して、Shaper 経由で DeepL に流し込んでも良いのですが、「何かもっと手っ取り早くならんもんか」と試行錯誤している中での、現時点での一例の紹介です。(もちろん、Readable を利用するというのも有用です。)

本文

VS CodePython 環境を構築し、Markdown 形式でボードゲームのルール抄訳を作り、最終的に PDF で出力します。

  1. Python環境の構築
  2. VS Code のインストール
  3. 拡張機能のインストール(Markdown
  4. DeepL API の取得 ※ここまでが環境構築
  5. 英文翻訳プログラムの実行
  6. 出力されたMarkdownファイルの手直し ※以降は5.と6.を繰り返すだけ

1.Python環境の構築 & 2.VS Code のインストール

以下の記事に書いてある事を、そのまま順番にやるだけです。
www.python.jp

3.拡張機能のインストール(Markdown

Markdown拡張機能は山ほどあってキリが無いのですが、取り敢えず以下を入れておきます。

4.DeepL API の取得

5.を実行する際に必要なので、取得しておきます。無料ですが、メールアドレスの登録は必須です。検索すれば色々と記事がヒットしますので詳細は割愛します。

5.英文翻訳プログラムの実行

以下の記事の内容をそのまま利用させて頂きます。
qiita.com

  1. 実行に必要なライブラリをあらかじめインストール
  2. 4.で取得したAPIをコード内に入力して、VS Code上でコードを実行
  3. ダイアログが表示される(添付画像)ので、翻訳したい英文ルールのPDFを指定して、実行
  4. 英文ルールのPDFと同じフォルダに、翻訳された Markdown 形式のファイルが出来上がります。

6.出力された Markdown ファイルの手直し

  1. 5.で出力された md ファイルを、VS Code 上で開く。
  2. プレビュー画面も表示させておく(3.で拡張機能をインストール済み)
  3. 原文も見比べながら、気が済むまで手直し(これが一番時間が掛かる)
  4. 気が済んだら、PDF ファイルで出力(3.で拡張機能をインストール済み)

便利な点

  • 入力文字制限数内で、ちまちまと DeepL にテキストを流し込む手間が省け、時間短縮
  • アウトプットが Markdown 形式なので、そのまま継続して VS Code 上でプレビューを見ながら編集可能
  • ボードゲームのルールは、構造的なテキスト(のはず)なので、そもそも Markdown 形式とは相性が良い(はず)
  • 出力PDFのCSSを弄れば、好みのデザインでのPDF出力も可能(詳細は割愛します)

不便な点

  • ページ単位で一括してテキストが翻訳されるので、文章の区切りが複雑なレイアウトのルールの場合、翻訳結果もグチャグチャになる。(で結局、手作業で Shaper 経由で DeepL に流し込む事になり二度手間。)
  • そもそもな話だが、DeepL の翻訳精度が曖昧(カードの表向き/裏向き、とか結構いい加減)

一括翻訳は嫌。着実に1パラグラフ毎に訳したい。

AutoHotkeyを導入して、ショートカットキー1回でPDFの英文テキストを整形→DeepL翻訳する方法があります。以下の記事がそのまま活用できます。

qiita.com

テキストのレイアウトに凝っていて、一括だと適切に英文が取得できないルールブックの場合は、実質こちらの方が早かったりします。


Markdown記法の補足

以下のチートシートVS Code で開いてプレビューと見比べれば、事足りると思います。
Markdown記法 チートシート · GitHub

ボードゲームのルールの場合であれば、

# 見出し1
## 見出し2
### 見出し3
#### 見出し4
##### 見出し5
###### 見出し6

見出し1

見出し2

見出し3

見出し4

見出し5
見出し6

と、

段落1
(空行)
段落2

段落1

段落2

と、

> 引用  
> 引用
>> 多重引用

引用
引用

多重引用

と、

- リスト1
    - リスト1_1
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        - リスト1_1_2
    - リスト1_2
- リスト2
- リスト3
  • リスト1
    • リスト1_1
      • リスト1_1_1
      • リスト1_1_2
    • リスト1_2
  • リスト2
  • リスト3

と、

1. 番号付きリスト1
    1. 番号付きリスト1-1
    1. 番号付きリスト1-2
1. 番号付きリスト2
1. 番号付きリスト3
  1. 番号付きリスト1
    1. 番号付きリスト1-1
    2. 番号付きリスト1-2
  2. 番号付きリスト2
  3. 番号付きリスト3

と、

これは **ボールド** です
これは __ボールド__ です

これは ボールド です
これは ボールド です

ぐらいで十分だと思います。